昭和57(1982)年の国際障害者年を契機に、ノーマライゼーションの考えが広がり、
豊中市においても障害児(者)に対する福祉施策は、様々に展開されました。
しかし、養護学校卒業後あるいは、公的施設卒園後の障害者が地域で住民と共に働くということは、
実際にはなかなか困難な状況下でありました。
そんな中で、豊中で初の小規模の障害者福祉作業所「西丘サークル」が誕生し、現在では30施設以
上に広がっています。
市社協では、平成4(1992)年9月、豊中市ライオンズクラブからの寄付金をもとに、
障害児(者)のための生き甲斐の場、あるいは地域の人達と共に生きるふれあいの場として、
桜塚ショッピングセンター内に福祉の店「なかま」を開店しました。
開店以後、桜塚ショッピングセンターの商店の方々や地域住民にも支援され、障害者の中から就労に
結びついた人なども報告されました。ところが平成7年1月17日に発生した阪神・淡路大震災等の
影響で惜しまれながら、閉店となりました。
そこで再建に向けて「なかまの店」出張店として校区福祉委員会の行事やさまざまなイベントで
出張販売致しました。
そして、平成13(2001)年、豊中市より正式に阪急豊中駅の高架下の公共スペースを
福祉の店として豊中市社会福祉協議会に提供していただけることとなりました。
そこで、市内の障害者作業所で作る障害者作業所連絡会と協議の上、福祉啓発・情報発信スペース
として福祉の店「なかま」を再開することになりました。
多くの市民のみなさまとの交流の場になることを願います。
まだまだ、小規模作業所を取り巻く現状には厳しいものがあり、日々の運営は、必死の努力で
やっと支えられているのが現状です。また、障害者福祉作業所による一人一人に対する賃金は
ごくわずかで、月にすれば5千円 程度しかありません。それでもみんな自分で稼いだお金を
心待ちにしています。
障害者福祉作業所は、当事者だけの運営では、本来の目的が達成できません。そこで多くの
住民やボランティアとのふれあいが進み、その地域で安心して暮らしていけることこそが
大切に思われます。