インフルエンザの気になる話・パート1

訪問看護ステーションの前迫です。

今年もまたインフルエンザ流行の話が聞こえてきています。
パート1ではインフルエンザの気になる点をQ&Aで、パート2では予防・治療についてお話ししたいと思います。

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【インフルエンザとは?】
Q:風邪とインフルエンザの違いは?
A:風邪は様々な菌やウイルスによって起こる上気道炎で、主な症状は、鼻水・のどの痛み・咳・発熱・頭痛・消化器症状です。一方インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって感染する病気で、主な症状は、高熱・悪寒・倦怠感・呼吸器症状・咳痰・下痢・腹痛・食欲不振・関節痛筋肉痛です。

Q:インフルエンザの感染経路は?
A:インフルエンザに感染した人がくしゃみや咳をした際、唾液等が周囲に飛び散り、その時感染したウイルスを吸い込むことで感染する飛沫感染と、感染した人が手のひらで口を抑えた際に手にウイルスが付着し、その手で触れるところにウイルスが残り感染する接触感染があります。
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Q:インフルエンザウイルスの潜伏期(病原体が侵入し、症状が現れる)は?
A:潜伏期は1~2日で、すぐ高熱やだるさ・筋肉痛・関節痛が出ます。感染力は、感染した直後から発症後1週間持続します。

Q:インフルエンザの種類(A型、B型、C型)とは?
A:A型⇒強力な症状が出易く、ウイルスの形をどんどん変え、世界的に流行して話題になります。症状は、高熱、肺炎、のどの痛み、関節痛筋肉痛、脳炎です。「2009」「香港型」のウイルスの方があります。
  B型⇒毎年流行しており、症状は下痢腹痛です。「山形系」「ビクトリア系」のウイルスの型があります。
  C型⇒免疫を獲得すると、終生その免疫が持続します。ほとんどの大人が免疫を持っており、4歳以下の幼児が感染しますが、症状は鼻水ですむことが多いようです。

Q:インフルエンザが毎年流行するのは、なぜ?
A:インフルエンザワクチンは、流行の型(A型、B型)を「予測して作られる」ので、予測が大きく外れることも多いのです。違うワクチンを注射しても予防効果がありません。ワクチンでは感染を完全に防ぐことは できません。

Q:検査は簡単ですか?
A:迅速診断キット」を用います。綿棒でのど又は鼻の奥をこすり、組織を採取し、陰性・陽性を判断します。15分以内にA型かB型か検査できます。大病院では、血清抗体検査、ウイルス分離検査などの精度の高い検査も可能です。

Q:陽性なのに陰性を判断されるのは何故?
A:高熱やだるさなどの症状が現れてから12時間以降で、およそ信頼できる検査結果が得られるといわれています。(迅速診断キット)インフルエンザ薬は、発症後48時間以内が内服時期です。医師の診断により、陰性でも、症状経過などで、内服が開始されることも多くあります。

参考文献:meiji インフルエンザNAV)

☆次回パート2で、予防と治療についてお話しします。